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イギリス遠征記(大久保)

イギリス遠征記(大久保)

イギリス遠征に行って、今まで一生懸命に剣道に取り組んできて本当に良かったなと改めて思いました。行く前は、ただイギリスの各地の道場の稽古に参加するだけだと思っていましたが、剣道を通じてこんなにも向こうの人に優しくしてもらって、仲良くなるなんて思ってもいませんでした。振り返ると私は、今まで同志社に来てくださった留学生の人にそんな風にご飯に連れて行ったり、観光に付き添ったり、緊急事態を助けたり、そこまで密接に関わっていませんでした。しかし、向こうの人は初対面の私たちに、剣道やっている仲間として最高のおもてなしをしてくださいました。感謝の気持ちと共に、イギリス人の広い心に感激しました。

また、イギリス人の剣道に対する真剣さは日本人も見習うべきところがあると思いました。一緒に練習した時も、とても集中していて、きつい練習でも休まず手を抜かずに一生懸命に取り組んでいました。地稽古後も自分の悪いところをアドバイスを求められたこともありました。また礼法もきちんとしていて、何よりも剣道をやっていることに誇りを持っていました。勝つためだけでなく、スポーツとは違う武道である剣道の「人間形成」という部分を大事にした上で、剣道というものを楽しんでいました。私の剣道人生はいつの間にか勝つことばかりを考えて、剣道の楽しさというものを忘れかけていました。しかしイギリス人の剣道を楽しむ姿、仲間と共に汗を流し、終わった後はみんなで仲良く着替えてパブへ行き、お互いの剣道について語り合う様子を見て、勝つことだけが剣道をする意味ではないことを思い出しました。もちろん勝つことは目標ですが、その他にも剣道には仲間との絆、人間形成というもっと大切なことがあることをイギリスに行って再確認しました。

イギリスに行ってロンドンカップに出場して優勝カップを持って帰ってきましたが、それ以上にイギリス人の大きな器、剣道に対する真剣な姿勢、勝ち負け以上に大切なことを学ぶことができて本当に良かったと思いました。そして、剣道の魅力というものをこのイギリス遠征でさらに感じました。これからの私の剣道人生は勝つことだけにこだわらず、人間としての成長を大事にして、剣道を続けていきたいと思います。この大学生活でも剣道というツールによって自分を成長させ、社会に出ても恥ずかしくない立派な人間になりたいと思います。

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